Column

ビフォーアフター

2018/11/11

 

アイキャッチ。

 

人の目に最も目を惹くものって何でしょう。

 

それは、人の顔です。

ビルの屋上などにある広告で、著名人の顔とブランド名だけの広告をよく見かけますが、この原理を利用したものなんだそうです。

 

トップの写真は、先日デザインさせて頂いた、古くなったビルのファサード改修のお仕事です。

ファサードとは、道路や広場に面した外壁のこと。建築の正面、顔となる面のことを指します。

 

表通りから路地に入った突き当たりに顔を覗かせ、ひっそりとある飲食店ビル。

Beforeの写真は、イチゲンサン、オコトワリといった雰囲気です。そして、エントランスは銭湯や健康ランドの入口のよう。。。

 

限られた予算で、このビルの不動産価値を上げるのが今回の使命です。

路地に入ってくるキッカケとなるようなデザイン、人目を惹くアイコンを作ってはどうかと考えました。

 

外壁全体をデザイン改修するには、コストがかかりすぎます。 

そこで今回は、部分を強烈にリニューアルする事で、全体が刷新された印象になるようなデザインを心掛けました。

 

路地の突き当たりに、アイキャッチ。

 

著名人の顔を掲示することはできないので、普段から時計などで見慣れているであろう、デジタル文字をアイコンに、入口に導くような帯状の連続するプレートでデザイン。

同時に、当初あった銭湯の入口のようなシンメトリーも崩しました。

 

おかげさまで、リニューアル後すぐに空きテナントの入居が決まったそうです。

Lodsでは、古いビルの価値を取り戻すためのデザインでもお手伝いさせて頂いております。

 

また、東京の注文住宅では、密集した住宅地で3方向を建物に囲まれ、道路面にのみ顔をだせるという状況の住居というケースは多くあります。

 

予算の都合上、ファサードのみ頑張って化粧をした建物になりがちなのも現実。

専門用語では、看板建築なるものに近いです。

 

ファサード全体を頑張るのも一つの手法だと思いますが、今回デザインさせて頂いたビルのように、ファサードの「一部分」だけで顔を作るという手法もあるかと思います。

 

住宅だけでなく、商業建築にも携わっているLodsならではの、枠にとらわれない発想でご提案させて頂けましたら幸いです。

是非、作品事例をご覧頂けましたら幸いです。

今後とも宜しくお願い致します。

 

幸地